先日、
ディズニーが子供向けバーチャルワールドのClub Penguinを買収した。
Club Penguinとは、いわゆる
『トゥイーン層(8-12歳のプレ・ティーン)』を対象としたバーチャルワールドで、北米に限らず英語圏に住む子供たちを幅広く対象としている。
Club Penguinという名前の通り、住民はみなペンギン。子供たちはペンギンの仮想キャラクターになりすまして、様々なゲームを楽しんだり、他のメンバーたちと交流したりして遊ぶ。他のバーチャルワールドの類にもれず無料でも参加できるが、月額5ドル95セント支払えば、「メンバー」になることができる。また、家や家具、洋服、ペットなどのデジタル・プロパティを購入して、各キャラクターがそれぞれの個性を表現できるのも醍醐味のひとつだ。
デジタル・プロパティにはいわば、「実体がない」わけだが、購入するのにはちゃんとお金がかかる。バーチャルワールドの中でだけ使うことができて、実際に手で触れることはできないものでも、お金を払うことについては、子供たちには抵抗がないらしい。

アメリカで展開されている子供向けのバーチャルワールドで優れたものといえば、
Whyville(ホワイビル)というサイトがある。
Whyvilleは、オンラインを通した子供の自主学習促進を目的として始められたサイトで、NASAやら大学の研究室やら、ミュージーアムなど、公営/民間、営利/非営利を問わず、いろいろな組織がスポンサーについている。スポンサーは
Whyvilleの中に施設や店を開き、その中で子供たちが楽しむことのできるゲームや教材を提供する。例えばロサンゼルスにある国際的に有名なアート・ミュージーアムの
ゲッティ・センターでは、Whyvilleの中に同名のミュージーアムを設立し、アートについて学ぶ機会を子供たちに提供している。Toyotaが北米で若者向けに展開しているサイオンという車のブランドは、
Whyville内にディーラーシップを設け、子供がバーチャル・カーを購入できる場を与えるだけでなく、ローンの組み方まで教えている。
生涯顧客の育成を目的として、マクドナルドをはじめとする様々な企業が、子供を対象としたマーケティングに注力してきたことは有名な話だ。かつて、これらのマーケティングの主要媒体はテレビだったが、昨今ではこれがオンラインにシフトしてきている。アメリカのティーン層を見ると、一週間にTV視聴に費やす時間とインターネット利用に費やす時間では、インターネットに費やす時間の方が多いという統計からもこれは当然だろう。今後、子供を対象としたマーケティングにおいて、
バーチャルワールドの重要性が高まっていくことは間違いない。
石塚しのぶ
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